動画にもカスタマージャーニーを
制作される動画に対していたずらに再生回数を伸ばす努力は推奨しないですが、必要な人に必要なタイミングで的確なメッセージを伝えることはすごく意識するべきかと思います。
お客さまより動画の使用目的や利用方法を相談されたときによく話すことは「カスタマージャーニー」です。
カスタマージャーニーとは、、
顧客がどのように商品やブランドとの接点を持って認知し、関心を持ち、購入や登録に至るのか、というプロセスを旅に例えた言葉。カスタマージャーニーを可視化して分析することで、マーケティング活動の最適化をはかることが重要とされています。
-マーケティングXさんから引用–
ホームページを制作する際にはトップページだけ作成して終わりとしないですよね?
あなた自身のことや、商品やサービスの詳細情報、その業界について等構成を増やしていくと思います。これと同じことが動画でも必要ではないかと考えています。
多くの企業がホームページのトップページに表示する動画で終始してしまっています。
やはり動画でもホームページと同じように、あなたのブランドを育て、あなたのお客さまを教育していく過程も重要です。
動画再生回数に一喜一憂せずに長期に渡りマーケティング戦略を練り、より多くのハッピーカスタマーを生み出す、そんな動画の活用を心掛けた方がいいですね。
そんなこんなで今日は動画のカスタマージャーニーについてあらためて考えてみました。
実はカスタマージャニーのフレームワークには様々な種類があるのですが、ここでは最もシンプルでわかりやすい、だけど要点をカバーしている3ステップ(認知・検討・購入)でお客さんがあなたの商品やサービスを購入する過程(ジャーニー)を採用します。
既にマーケティングをご存知の方は聞いたことがあるかと思いますが、上図をご覧頂くとファネル(漏斗)状になっています。ラッパのような形をしていて、瓶など細い口に差して液体を上から流し入れるイメージですね。
マーケティングではよく上から下へ、見込み客から受注まで絞り込むイメージでセールスファネルとも言われますね。
それでは一つ一つのステップを見てみましょう。
認知(集客)
ファンネルの最上位に位置してます。このステップでは課題を抱えている見込み客、ニーズを認知しているけど購入の検討には至っていない見込み客が存在してます。
このステップではあなたの商品やサービスを売り込んだり、それがどのように作用するのかを説明することはしない方がいいです。
このステップではお客さんを教育したり、エンターテイメント性を前面に打ち出すことです。
このステップの動画は主に
・教育動画
・ブランディング動画
である方がいいでしょう。
教育動画とは、あなたの商品やサービスに関連することで役に立つような知識やノウハウですね。
例えば、健康食品を販売しているのであれば、健康に良い食べ物の知識やその食べ方等。何かコンサルティングサービスを提供しているのであれば、その業界のちょっと驚く裏側やトリビア等の豆知識ですね。
要はこのステップの動画はお客さんの役に立ち、そしてそのお客さんの友達や家族に共有されるような動画制作を意識することですね。
そしてブランディング動画ですが、これはずばりエンターテイメントです。販売する意図がありません。今は全くブランド名も出さないくらい”何”を売っているのか分からない動画も見かけます。
これよく言われる”なぜ”対”何”の論争なんですよね。
”なぜ”動画は視聴者の感情に訴えかけ、その商品やサービスのメリットにフォーカスします。
一方”何”動画はもっと実用的で、その商品はサービスが何なのか?やどのような効果があるのか?にフォーカスします。
このブログでも再三お伝えしていますが”感情”が非常に重要です。この感情が商品やサービスの購入プロセスで非常に重要なのです。
例えばちょっと前の話ですがマーケティングが非常に長けている会社レッドブルが公開したこの動画。
40KMの高さ宇宙から人がジャンプするというやつ。
全くエネルギードリンクとは関係ありません!!
だけど彼らのブランドイメージ(過激なスポーツ)にしっかり繋げていてなんと再生回数は約4000万再生回です。
この動画が視聴者の友達や家族の間で共有されるのが想像できませんか?
つまり集客しているんですよね。
検討(接客)
この段階になるとあなたの見込み客は様々な選択を検討し始めます。
彼らの間では自分では解決できないことを認知して様々な可能性や解決策を探るのです。
無事に第1ステップである認知ステップを通過して来てくれたんですね。
この見込み客はあなたの商品やサービスの購入に前向きです。
このタイミングで”なぜ”から”何”や”どのように”を投入していきます。
このステップの動画は主に
・解説・説明動画
・会社案内動画
である方がいいでしょう。
解説・説明動画とは、その説明はいらないでしょう。
ホワイトボードアニメーションが一番利用されるタイプですね。
解説・説明動画はあなたの会社や商品そしてサービスを約2分以内で説明する目的で制作されます。実写だったりアニメーションであったりしますが、おおむねフォーマットがあり、問題提起→解決策→メリット→行動喚起(CTA)という構成で制作されます。
この解説・説明動画が好まれるのは、やはり複雑な問題や仕組みを2分以内で説明してしまう。お客さんに何度も何度も説明する必要がない、だから営業寄りの方に人気です。
会社案内動画はあなたの商品やサービスに関連するもののメインはあなたは”誰”か?やあなたのミッションを表現するものとして使用されます。
このタイプの動画は圧倒的に実写が多いですね。たいてい従業員や関係者のインタービューですね。
目的はあなたのブランドを支える人にフォーカスして、見込み客をあなたのミッションに繋げることになります。
購入(顧客化)
いよいよあなたの見込み客はあなたの決断する準備ができました!
彼らはそのニーズを十分理解して、数々の選択肢を吟味してきました。決断の時です。なぜあなたの商品やサービスが見込み客にとって一番の選択肢であるか説得することです。
このステップの動画は主に
・お客様の声
・ケーススタディ
・デモンストレーション
・(あなたの商品やサービスの)チュートリアル
がいいですね。
なんと言っても、この段階の見込み客は「私は正しい選択をしている」という確証を得るための証拠や「この商品やサービスで問題はない」という確証を探しています。
そんな段階では、お客様の声やケースタディの動画が効果的ですね。
可能であれば複数の既存顧客に登場してもらって、彼らが商品やサービスを使っている様子やどのようにメリットを得ているのかを動画にします。百聞は一見にしかずですね。
またあなたの商品やサービスによってはデモンストレーションやチュートリアル動画が効果的でしょう。特にサービス系の商材ですね。
動画キャプチャーで機能を紹介したり、どのようにその機能が作用するのかを説明する。
特にスマホのアプリには効果的ですね。
このデモンストレーションやチュートリアル動画は「よくある質問」ページに掲載するのも効果的です。お客さまからよくもらう質問に対する回答をを用意することでタイミング良く回答するだけでなく、それに対応するあなたのコスト削減にもなりますね。
さらに
多くの方はこのファネルを通り過ぎてしまったらカスタマージャーニーは終わりと考えています。そこで終える必要は全くありません。
見込み客から既存客になったお客さんに対しても動画の活用は考えられます。
目的は教育と顧客満足度の向上です。長きに渡りお客さんで居続けてもらい、更にサービスを購入してもらうこともできます。
例えば新しい商品の情報や新しい機能の案内やその使い方ですね。
何かのヒントになれば幸いです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
動画マーケティング戦略とは言ってもこんあ多くの動画を制作する予算が??というのが現実的ですよね?
その場合、制作側の自分が言うのも何ですが自分で撮影して編集する必要があるでしょう。全てではなくても、例えば教育動画やお客様の声、デモンストレーションやチュートリアル動画は素人的な構成でも十分にメッセージが伝わると思います。
せっかく制作される動画を十分に活用できるように一度戦略を考えてみてはいかがでしょうか?
まずはそれぞれのステップであなたの商品やサービスに合わせて必要だと思われる動画を洗い出してみてはいかがでしょうか?